浅 ぼり男(ぼりお)の九州とんこつブログ

ラーメンブログではなく、九州出身でラーメン好きな筆者が送る、みなさんに共有したいなと思ったTIPSや思考を紹介するブログです。

読書のまとめ:中国古典からもらった不思議な力 北尾吉孝

中国古典からもらった不思議な力 北尾吉孝


1章 絶対うまくいく この自信はどこから生まれるか
ハード(科学的経営)とソフト(倫理的価値観)の両方を重視する企業は、自らを変革しながら繁栄し続けることができる
自らを反りみて縮くんば、千万人と雖も、吾往かん   孔子孟子
人生をより楽しく充実して送るための四代テーマ
①運を強くすること
②人生を心豊かに楽しくしていくこと
③リーダーに求められる資質を学ぶ
④仕事を成功させる知恵

2章 いい仕事がしたければ自分で運を強くしろ
天運と人運→努力と生き方で人運を変える
天命と宿命→宿命は相対的なもので、人間の力で切り開いていけるもの
努力で運命を自分の望む方向へ変える→立命

継続は力なり(たゆまぬ努力) 二つ
①何事も当事者になって考えてみる→当事者意識をもちつつ多面的な角度から考える
②いかにして他を利するか→利他の心
一国は一人を以って興り、一人を以って亡ぶ

あえて自らを崖っぷちに追い込む
冬日の閉凍や固からずば、則ち春夏の草木を長ずるや茂からず  韓非子
艱難、汝を玉にす

湯の盤の銘に曰く、荀(まこと)日に新たにして、日日に新たに、又日に新たなり(大学より引用) 殷王朝の創始者 湯王は沐浴する器に刻みつけて、毎日反省・前進し続けた
帰ってきて Have I done my best?
行く時の I'll do my best!

3章 何をやるか、どうやるか  人生の五計
人生を豊かにする大事なこと3つ
1. 五計を立てる
2. 天命を悟る
3. 仕事を愉しむ

1. 五計を立てる
①生計 どうやって健康を獲得するか
②身計 人生をとう処世していくか 処世術
→徳と縁、特に徳の中の礼 ex 挨拶
礼を学ばざれば、以って立つことなし 論語
③家計 どんな家庭を築くか
④老計 どのように年をとるか
年齢や功績にあった生き方をする
功遂げ身退くは天の道なり→権力に固執するな
⑤死計 どんな死を迎えるか
新年に家族関係者に向けた遺書を作成 奥田碩

2. 天命を悟る
天を楽しみ、命を知る、故に憂えず 
易経より引用→諦念の一種

人の運命は棺蓋うて後に定む

蔣介石が尊敬していた曾国藩
人生、冷に耐え、苦に耐え、煩に耐え、閑に耐え、もって大事為すべし
冷遇、苦労、煩雑なこと、逆境

3. 仕事を愉しむ
どんな時も前向きになれるキーワード2つ
一. 之を知る者は之を好む者に如かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず  論語 
知る<<好き<<楽しむ
二. 死生命有り、富貴天に在り  論語
生きるか死ぬか、金持ちになるかどうかは天次第

4章 人を動かす養成塾
リーダーになるために不可欠な資質八個
1. 誠実さ
巧詐は拙誠に如かず 韓非子
嘘をつかない、言ったことはやる、知らないものは知らない→中途半端なことを言わない

2. 時代を予見する先見性
百歩先を見る者は狂人扱いを受け、現状のみを見る者は落伍する、十歩先を見る者のみ成功する 小林一三

3. 人材を見抜く力
視・観・察
視 その人の行動を観察すること
観 その人の行動の動機を調べること
察 その人が行為に満足している程度を計ること

4. 人を集める度量の大きさ
己の好みに合う者のみ用うなかれ  
用うるにはそのことを十分に委すべし
→任用、信用

5. 褒めること
やってみせ、言って聞かせて、やらせてみせて、褒めてやらなきゃ人は動かず 山本五十六

天網恢恢 疎にして漏らさず 

天知る、神知る、我知る、子知る、何ぞ知ることなしという  後漢書 楊震
→神の存在を信じ、神を畏れることが大事、つまり自分以上の存在を信じることで自分を律することができる

6. 洞察力
聖人は微を見て以って明を知り、端を見て以って末を知る  韓非子
進言する場合は直諫より諷諫
→至言は耳にさからいて心に倒る。賢聖に、あらずばよく聴くなし  韓非子

7. 胆識
知識、見識、胆識の中の1つ
見識、知識を活かす行動力・実行力
→ぐらつかない心
仁者は必ず勇あり。勇者は必ずしも仁あらず 論語

8. 思考
一. 長期的な思考 短期的な利害に囚われない
二. 多面的思考 古典・歴史に学ぶ
三. 根本的思考=大局的思考 
着眼は大局、着手は小局

4章のまとめ
完璧はない、人を惹きつける魅力(人望と徳)持つ→自分の不足を補ってもらう

5章 我に三策あり  1+1を5にする私の仕事術
仕事を成功させるための知恵 中国古典からの10項目
①徳
知育<<徳育
徳は事業の基なり。いまだ基の固からずして、棟宇の堅久なるものはあらず  菜根譚

②義  (利の元は義)
君子は義に喩り、小人は利に喩る
不義にして富み且つ貴きは、我に於て浮雲の如し  論語  
渋沢栄一の糟粕
利の元は義  →現実に結果を求められたら?
やっている仕事に自信があるなら、効率的に仕事をすることを考える
→その目標を効率的に達成出来るよう知恵と工夫と努力をする
→数字に追われるのではなく、目標達成のため戦略・戦術、工夫、仕掛けを考える
→やるべきことは知恵と工夫と努力

③高い志を持つこと
野心と志を履き違えない
自分一代で終わる:野心、次の代に引き継がれる
志有る者は事竟になる
志易ければ足りやすく、足りやすければ進むなし  後漢書
ミッション=経営理念 :長期的で普遍的なもの
→トップや時代が変わっても不便なもの
ビジョン:中期的でリーダーや時代が変われば変わる

④ゆったりと落ち着いた心で常に視野を「高く広く」持つ
澹泊に非ざれば、以って志を明らかにするなく、寧静に非ざれば、以って遠きを致すなし  諸葛亮孔明 

⑤分を知る
→やる気と欲のバランス
足るを知れば辱められず、止まるを知れば殆うからず  老師
人は自ら足るに止まることを能わずして亡ぶ

止足の戒
自利はあって当然、これを認めて減らす努力をし、利他の部分を意識して作る
また、公私の区別をつける

⑥進むだけでなく退くことも考える
一利を興すは一害を除くに若かず、一事を生ずるは一事を除くに若かず  十八史略 耶律楚材
企業買収は完了後も努力が必要、企業風土・文化が違っているため摩擦が必ず生じる
→結婚式を挙げても幸せな結婚生活は約束されない

⑦直感力を磨くために何をするか
熟慮と気概を持って取り組む
為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり  細井平洲
ただし変化の激しい現在は考えて動くのではなく、考えながら動く
→直感力が大事なので鍛える
Ex) 新商品を見たら、売れるかどうかを考える
人を見て使えるかどうか考えて、後日追跡調査する

⑧目標と実績を常に同じにする
刑名参同(刑:実績、名:本人の申告)
努力目標は持たない
目標は常に高いところに置いておく、低い目標を持てばそれに合わせて実績作りをするので持たない方が良い
最大限の目標を課して、戦略・戦術、知恵・工夫、努力を駆使して達する→そこにせいこと進歩がある

⑨1+1が5になる関係をつくる
天の時は地の利に如かず。地の利は人の和に如かず  孟子
敵対的買収→1+1が2以下になることもある
楽しい思い出より苦しい場面を乗り切ったことのほうが良く覚えている、人の和は逆境に生まれ、楽しい思い出は雲散霧消しやすい

⑩常に三策を持つ

五章のまとめ
どんな会社もステークホルダー、利害関係者に支えられている 株主、お客さん、役員、従業員、地域社会、取引先など
これら利害関係者と1つの方向性を持てる価値観を持ち、それらの人々を巻き込んで一緒に動いた時に仕事はものすごく大きな成功に繋がる
→会社や仕事の収益性、成長性だけを考えない、社会性とバランス取って1つの方向性に持っていく
これらを行うのはすべて人、会社としてみれぼ会社の徳積みが求められる
強い会社でなく、強くて尊敬される会社を目指す